開かれた計算基盤計画(OCP)とは?その概要と重要性

DXを学びたい
先生、OCPについて教えてください。ハードウェアのオープンソース化を進める団体とのことですが、具体的に何をしているのかよく分かりません。

DXアドバイザー
OCPは、簡単に言うと、サーバーやストレージなどのハードウェアの設計図をみんなで共有して、より良いものを作ろうという取り組みです。例えば、以前は各メーカーが独自に作っていたものを、OCPという場で話し合って共通の設計図を作り、それを元に色々な会社が製品を作るイメージです。

DXを学びたい
なるほど、共通の設計図を使うことで、どんな良いことがあるんですか?

DXアドバイザー
共通化することで、無駄なコストを省いたり、互換性を高めたりすることができます。また、設計図が公開されているので、新しい技術を取り入れやすくなり、より高性能なハードウェアを開発しやすくなるというメリットもあります。
OCPとは。
「デジタル変革」に関連する言葉である『OCP』について説明します。OCPは「Open Compute Project」の略で、ハードウェアの仕様や設計を誰もが利用できるようにする活動を進める、利益を目的としない団体の集まりです。この活動は、2011年にフェイスブックが自社で設計したデータセンターの仕様を公開したことがきっかけで始まりました。フェイスブックは、サービスを提供するための基盤を外部からの購入から自社での設計に切り替えたことで、電力の消費量と運営にかかる費用を減らすことに成功しました。フェイスブックは、データセンターの仕様を公開すると同時に、誰もが自由に使えるハードウェアの開発計画としてOCPを立ち上げました。OCPの正式な会員には、フェイスブックをはじめ、マイクロソフト、アップル、デル、NTTデータなど、多くの大手ハードウェアやソフトウェアの会社が名を連ねています。OCPのコミュニティでは、サーバーや記録装置、ネットワークなどの製品分野ごとにグループを作り、それぞれのグループでハードウェアの設計や仕様について話し合い、仕様を決定しています。OCPの仕様に沿って作られたハードウェア製品には、記録装置、棚、サーバー、ネットワークスイッチなどがあります。OCPの仕様に沿った製品は、電力消費が少なく、場所を取らず、手入れがしやすいという利点があります。OCPで記録装置やサーバーの設計、仕様が公開されたことで、情報技術機器の製造会社や、相手先ブランドによる設計・製造を行う業者も含め、低い費用で製品の設計や開発ができるようになりました。
開かれた計算基盤計画(OCP)の定義

開かれた計算基盤計画(以下OCPと呼びます)は、計算機に関する基盤構造の仕様と設計を、誰もが利用できる形で公開することを推し進める、非営利の団体です。特定の会社や組織に頼らず、誰もが自由に基盤構造の設計や開発に関われる環境を作ることを目指しています。これは、従来の基盤構造産業の閉鎖的な構造を打破し、技術の革新を加速させる重要な取り組みと言えるでしょう。参加者は、大規模な基盤構造の提供者から、情報処理に関する構造を提供する者、さらには最終利用者まで多岐にわたり、それぞれの専門知識や経験を共有することで、より優れた基盤構造の開発を目指しています。OCPの活動は、基盤構造の設計、製造、運用における効率化と費用削減に大きく貢献しており、情報処理を集約する施設の構築や運用方法に大変革をもたらしています。また、特定の供給者に縛られる危険性を減らし、柔軟で拡張性の高い情報基盤を実現するための選択肢を提供します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| OCP (開かれた計算基盤計画) | 計算機基盤構造の仕様と設計を公開する非営利団体 |
| 目的 |
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| 参加者 | 大規模基盤構造提供者、情報処理構造提供者、最終利用者など |
| 貢献 |
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計画発足の背景

この計画が始まったのは、西暦二千十一年のことです。当時、非常に大規模な情報処理基盤を運用していた一企業が、自社で設計した情報処理施設に関する仕様を、誰でも利用できる形で公開しました。これがきっかけとなり、計画が動き出したのです。この企業は、情報処理基盤を外部から購入するのではなく、自社で設計することで、電力消費量と運用費用を大幅に削減することに成功しました。この成功事例を踏まえ、情報処理施設の仕様を公開するとともに、誰もが参加できるハードウェア開発事業として、この計画を立ち上げたのです。背景には、既存のハードウェアでは自社の要求に完全に合致しないという問題がありました。そこで、自社にとって最適なハードウェアを設計し、それを公開することで、他の企業や団体も同様の利益を得られるようにと考えたのです。この計画の開始は、ハードウェア業界におけるオープンな開発という考え方を広め、より効率的で持続可能な情報処理基盤の構築を促進する上で、非常に重要な出来事でした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開始時期 | 西暦2011年 |
| きっかけ | 大規模情報処理基盤を運用する企業が、自社設計の情報処理施設仕様を公開 |
| 目的 | 電力消費量と運用費用の削減、自社要求に合致するハードウェアの設計・公開 |
| 計画内容 | 誰もが参加できるハードウェア開発事業 |
| 背景 | 既存ハードウェアが自社要求に合致しない |
| 意義 | オープンなハードウェア開発の促進、効率的で持続可能な情報処理基盤の構築 |
公式構成員の紹介

開放計算基盤には、多種多様な企業や団体が正式構成員として参画しています。具体的には、基盤装置製造会社や情報処理基盤製造会社といった大手企業が名を連ねています。これらの企業は、それぞれの高度な専門知識や優れた技術を持ち寄り、開放計算基盤の活動を全面的に支援しています。正式構成員として参画することで、開放計算基盤の共同体における議論に積極的に参加したり、基盤装置の設計や仕様の策定に貢献したりすることが可能です。さらに、開放計算基盤の仕様に準拠した製品を開発し、市場に提供することもできます。正式構成員の存在は、開放計算基盤の信頼性と業界への影響力を高める上で不可欠です。様々な企業が参加することで、多角的な視点からの意見や斬新な発想が生まれ、より革新的な基盤装置の開発につながる可能性が高まります。また、大手企業が参加することで、開放計算基盤の仕様が業界標準として広く受け入れられる可能性も高まります。
| 参加者 | 例 | 貢献 | メリット |
|---|---|---|---|
| 正式構成員 | 基盤装置製造会社、情報処理基盤製造会社など | 議論への参加、設計・仕様策定への貢献 | 仕様準拠製品の開発・提供、信頼性と影響力向上 |
計画の仕組み

開かれた計算基盤の共同体では、計算機、記録装置、通信網などの種類ごとに事業が立ち上げられます。各事業では、機器の構造や性能に関する意見交換が盛んに行われ、参加者はそれぞれの専門知識や経験を共有し、最適な性能を決定していきます。この過程は、誰にとっても分かりやすく、隠し事がなく、誰もが自由に意見を述べることができます。性能が決定されると、その内容は公開され、誰でも利用できるようになります。この仕組みにより、開かれた計算基盤は常に最新の技術動向に対応し、革新的な機器の開発を促進しています。また、開かれた意見交換を通じて性能が決定されるため、特定の企業や組織に有利な性能になることを防ぎ、公平性と透明性を確保することができます。開かれた計算基盤の仕組みは、機器業界における開放的な資源の考え方を具体的に示しており、技術革新と費用削減に大きく貢献しています。
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 事業の立ち上げ | 計算機、記録装置、通信網などの種類ごとに事業が立ち上げられる |
| 意見交換 | 機器の構造や性能に関する意見交換が活発。専門知識や経験の共有 |
| 最適な性能の決定 | オープンな議論を通じて性能を決定。透明性と公平性を重視 |
| 情報公開 | 決定された性能は公開され、誰でも利用可能 |
| 技術革新の促進 | 常に最新技術に対応し、革新的な機器開発を促進 |
| 開放的な資源 | 機器業界における開放的な資源の考え方を具現化 |
| 貢献 | 技術革新と費用削減に貢献 |
準拠製品の種類と利点

開放型計算基盤仕様に適合した製品群は多岐にわたり、記憶装置、基盤収納棚、演算処理装置、網通信機器などが存在します。これらの製品は、開放型計算基盤の共同体で議論され、承認された仕様に基づいて設計・製造されています。適合製品を利用することには、多くの利点があります。例えば、電力消費の抑制、設置面積の削減、保守作業の容易化などが挙げられます。これらの利点は、情報処理施設の運用にかかる費用を削減し、効率を高める上で大きく貢献します。また、開放型計算基盤の仕様は公開されているため、特定の製造元に依存するリスクを減らし、柔軟な構成を可能にします。さらに、適合製品は相互運用性が高く、異なる製造元の製品を組み合わせて利用できます。これにより、最適な構成を自由に選択でき、情報技術基盤全体の性能を向上させることが可能です。開放型計算基盤適合製品の普及は、情報機器業界における開放的な資源の概念を広め、より効率的で持続可能な情報技術基盤の構築を促進すると期待されています。
| 開放型計算基盤適合製品 | 利点 | 効果 |
|---|---|---|
| 記憶装置、基盤収納棚、演算処理装置、網通信機器など |
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設計と開発における利点

開放的な計算基盤(OCP)の取り組みにより、記憶装置や計算機などの設計情報が公開され、情報技術機器を作る企業や製造受託企業は、製品の開発費用を抑えることが可能になりました。これまで、機器の設計や開発には高い専門性と多額の費用が不可欠でしたが、OCPの仕様を活用することで、参入障壁が大きく低下します。これにより、中小企業や新興企業でも、独自の機器を開発し市場に参入することが容易になります。また、OCPの仕様は公開されているため、既存製品の改良や新機能の追加も比較的容易です。顧客の要望に応じた柔軟な製品開発が実現します。OCPの活動は、情報機器業界全体の技術革新を加速させ、多様な製品とサービスを生み出すことに貢献しています。低価格で高性能な機器開発を可能にすることで、情報技術基盤の普及を促進し、社会全体の電子化を後押しする上で重要な役割を果たします。
| OCP (開放的な計算基盤) の利点 | 詳細 |
|---|---|
| 開発費用の削減 | 設計情報の公開により、製品開発費用を抑制 |
| 参入障壁の低下 | OCP仕様の活用で、中小企業や新興企業の参入が容易に |
| 製品開発の柔軟性 | 仕様が公開されているため、既存製品の改良や新機能追加が容易 |
| 技術革新の加速 | 情報機器業界全体の技術革新を促進し、多様な製品とサービスを生み出す |
| 情報技術基盤の普及 | 低価格・高性能な機器開発を可能にし、社会全体の電子化を後押し |
